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「ノロウェイの黒い牛/ノロウェイのレッドブル」(イギリス・スコットランド民話)超訳あらすじ

イギリス民話集を読んでいて「ノロウェイの黒い牛」というお話が気になったので、「おかしなおはなし」動画でも紹介しようとしました。

▽公開しました

これを作る前、ちょっと長いお話だったため、要約に要約を重ねるため、まず文章で要約してみることにしました。その軌跡の破片のコラムであります。

「ノロウェイの黒い牛」超粗削りver.あらすじ

3人姉妹の末娘が運試しの末、黒牛と出会って旅に出る。

少女と黒牛の旅。黒牛のやさしさが何となく描かれつつ「リンゴ」「桃」「すもも」を入手する。

黒牛、悪魔と戦う。しかし少女は黒牛の言いつけをうっかり破ってしまい、黒牛とはぐれる。

少女は、魔女の家にたどり着いて、そこに訪問してくる騎士の難題をこなすが、魔女の妨害により再会を阻まれる。そこでりんご・桃・すももを使って困難を打ち破っていく。

「ノロウェイの黒い牛」解像度高めあらすじ

3人姉妹、運試しに出かける。末娘は運試しの末出会った黒い牛に乗ってさらなる旅に出る。

3人姉妹がおり、長女も次女も末娘もそれぞれが「運をためしに出かけたいの」と言って洗濯女をやっている魔女に会いに行く。(この際、3人とも「お母さん、あたしのために大麦の丸パンを焼いて、薄切り肉をあぶってちょうだい。」と言う)

魔女は「今夜はうちに泊まって裏口から外を除き、何が見えるかよく見ててみな」とそれぞれに言う。長女も次女も末娘も、最初の日には何も見ず、二日目も何も見ず、三日目にはそれぞれ違うものを見る。

長女は「六頭立ての馬車が街道をやってくるのが見え」、次女は「四頭立ての馬車が街道をやってくるのが見え」、末娘の時は「何も見えなかったわ。ただ大きな黒い牛がうなりながら道をやって来ただけ」と答える。

魔女は、それぞれ、娘たちから報告を聞いて「そうかい、あれはお前のもんだよ」と答えて、長女も次女も自分達が見た馬車に乗せられ、走り去っていった。

これらは良い事なのか悪い事なのかいまいち読み取れなかったが、
「どこかの国で幸せに暮らした」という解釈をされている版はあった。

末娘は、自分が見た黒い牛がお前のもんだよ」と聞かされると『悲しさと恐ろしさに取り乱しかけたが、抱え上げて牛の上にのせられ、牛は歩き出』した。

少女と黒牛の旅が始まる。2人は計3度お城に泊り、少女はそれぞれ「リンゴ」「桃」「すもも」を入手する。

黒牛に乗せられ旅を続ける少女はやがて空腹に耐えられなくなるが、黒い牛に「わたしの右の耳から出るものを食べ、左の耳から出るものを飲み、あまった分は取っておきなさい」と言われ、言う通りにして体力を回復する。

険しい道のりの末、とても大きな美しい城にたどりつき、黒牛が「今夜はあそこに泊まらなくてはならない。兄が住んでいるから」と言うので、城に泊まる。娘は中に案内され、牛は一晩外(城の敷地内ではなるが)で過ごす。

翌朝、少女は城の人間に美しいリンゴを一個渡され「この世で人間が出くわしたこともない大きな困難に遭うまでは割ってはいけない、いよいよと言う時に割れば困難から救われるだろう」と伝えられる。そうしてまた牛を旅に出る。

進むうちに、さらに美しい城が見えて来たころ、黒牛が「今夜はあそこに泊まらなくてはならない。二番目の兄が住んでいるから」と言うので、城に泊まる。娘は中に案内され、牛は一晩外(城の敷地内ではなるが)で過ごす。

翌朝、少女は城の人間に美しい桃を一個渡され「人間が出くわす最大の困難に遭うまでは割ってはいけない、いよいよと言う時に割れば困難から抜け出せるだろう」と伝えられる。そうしてまた牛に乗せられて旅に出る。

黒牛、悪魔と戦う。しかし少女は黒牛の言いつけをうっかり破ってしまい、黒牛とはぐれる。

さらに旅を続けた牛と少女は、やがて薄暗い谷間にたどり着く。

牛は「ここで待っていてくれ、悪魔とたたかってくる」と言って少女を岩の上に残していく。 しかし少女は、「牛が戻ってくるまでに手足を動かしてしまうと、二度と会えなくなる」と言われていたにも関わらず、ひょうしに片足をもう片足と重ねてしまう。牛が戻ってきた時には、少女はどこにもいなくなっていた。

牛とはぐれた少女は彷徨い歩き、ガラスの山のふもとの鍛冶屋にたどり着く。鍛冶屋は「7年働いてくれたら、ガラスの山を登れる鉄の靴を作ってあげよう」というので、少女は7年鍛冶屋の元で働く。 7年後、約束通り靴を作ってもらった少女は、ガラスの山を登り、あの洗濯女である魔女の家に戻ってきた。

少女は、魔女の家にたどり着いて、そこに訪問してくる騎士の難題をこなすが、魔女の妨害により再会を阻まれる。そこでりんご・桃・すももを使って困難を打ち破っていく。

そこで少女は、その宿に宿泊していた雄々しく若い黒騎士の話を聞く。

なんでも騎士は血だらけの服を何枚か持っていて、それをきれいに洗えた女性を妻にすると言っているという。 魔女は自分の娘と騎士を結婚させたかったのでシミ落としにチャレンジするも、全く落とすことができずにいた。

しかし少女がシャツを洗ってみると、みるみるシャツは綺麗になった。これを知った魔女は『シミを落としたのは自分の娘だ』と騎士に思い込ませ、騎士と自分の娘の結婚の話をとりつけてしまう。

このあたりで「騎士=黒牛」だったということが判明する場合もある。

少女はどうにか騎士と結婚したかったので、あのリンゴを割ることにした。リンゴを割ると宝石がたくさん出てきたので、それで魔女の娘に交渉して騎士と一晩過ごす権利を買う。しかしそれに気づいた魔女は騎士に眠り薬を盛り眠ってしまう。せっかくのチャンスが無駄になった少女は泣いて歌を歌う。

7年ものあいだ働きました、あなたのため。
ガラスの山も登りました、あなたのため。
血だらけの服も洗いました、あなたのため。
なのにどうして起きてくださらないの?

明くる日、末娘は悲しみにくれてさらに桃を割ることにする。するとリンゴのときよりもっと立派な宝石が出てきたので、それで魔女の娘から騎士と一晩過ごす権利を買う。が、またしても魔女は騎士に薬を盛り、娘は騎士と話すこともできず、同じようにすすり泣きながら歌う。

3日目、いよいよ望みを失った少女はすももを割る。すももは、これまでよりも更に素晴らしい宝石が出てきたので、いままでのように取引する。

時に、騎士のほうは、日中、狩りに出かけたさい、他の人から「一晩じゅうあなたの部屋から聞こえているうめき声は何か」と聞かれており、自分には身に覚えがなかったため、物音の正体を確かめようとしていた。騎士はその晩、魔女に出された飲み物をこっそり捨て、寝たふりをしていると…皆が寝静まったころ、騎士は自分の部屋入ってきた少女が歌をうたっていることと、その内容をを知る。

騎士はあらためて少女に向き直り、少女と騎士はいままでのことを全て打ち明け合う。そして騎士は魔女のと魔女の娘を焼き殺させ、ふたりは結婚し、 どうやら、今でも幸せに暮らしているようだ。

婦人と雄牛は恐ろしい森や寂しい荒野を旅し、ついに大軍が集まる高貴な城にたどり着いた。城の主は、美しい王女と奇妙な仲間を不思議に思いながらも、二人に留まるよう迫った。王女は牛の皮にピンが刺さっているのを見つけ、それを引き抜くと、驚いたことに、そこには恐ろしい野獣ではなく、これまで見たこともないような美しい王子が現れた。王女は、彼が自分の足元に倒れ込み、残酷な魔法を36回も解いてくれたことに感謝した。しかし残念なことに、その瞬間、王子は突然姿を消してしまった。しかし王女は、世界中を探し回って恋人を捜そうと決心した。

暗い森を旅しているうちに道に迷い、夜が近づいたので、寒さと飢えで死ぬに違いないと思ったが、木漏れ日が見えたので、老婆の住む小さな小屋まで進んだ。朝、老妻は彼女に3つの木の実を与え、「心が折れそうになり、また折れそうになるまで、折ってはいけない」と言った。

まだ出発して間もない頃、ノロウェイ公爵の結婚式での素晴らしい出来事について陽気に話しながら、領主や貴婦人たちが彼女の前を通り過ぎた。そして彼女は、あらゆる種類の上等なものを携えた大勢の人々に出会った。コックやパン職人たちは、ある者は一方に走り、ある者はもう一方に走り、みんな忙しそうで、最初に何をしたらいいのかわからないほどだった。そして、「ノロウェー公爵のお通りだ!」と叫ぶ者がいた!

この悲しい光景に、彼女の心は「折れそうになり、また折れそうになった」のは間違いない。王女は城に入り、婦人に会いたいと頼むと、婦人は一生懸命に働く小娘を見るやいなや、王女に城にあるものを何でも差し出そうとした。

お譲りしましょう。ただし、ノロウェイ公爵との結婚を一日延期して、今夜私が公爵の部屋に一人で入ることが条件です」。

夫人はナッツを欲しがり、承諾した。そして暗い夜が訪れ、公爵が眠りにつくと、王女は一人で公爵の寝室に入った。公爵の枕元に座ると、王女は歌い始めた:

“私は遠くあなたを求め、あなたのもとに近づいた;
親愛なるノロウェイ公爵よ、あなたは私に話しかけないのですか?
何度も何度も歌い続けたが、公爵が目を覚ますことはなく、朝になると、王女は公爵のもとを去らなければならなかった。王女は2つ目の木の実を割ってみると、中から出てきたのは紡いでいる小娘で、公爵夫人は大喜びし、この木の実のために結婚をもう1日延期することを快諾した。

その時

公爵が朝、着替えをしていると、部下が、二晩前から部屋で聞こえていた奇妙な歌声とうめき声の意味を尋ねた。

私は何も聞いていません」と公爵は言った。

“今夜は寝酒を飲まず、重い枕を横にしてください “と公爵は言った。

公爵はそう言うと、王女が入ってきて、公爵の枕元に座ってため息をついた。公爵は愛する王女の声を聞いて起き上がり、驚きと喜びの愛くるしい表情を何度も浮かべながら、自分が長い間魔法使いに捕らわれていたこと、その魔法使いの呪いが今、再び二人が会うことでめでたく解けたことを王女に説明した。

王女は二度目の救いの手となったことを喜び、彼との結婚を承諾し、公爵の怒りを恐れてその国から逃亡した魔法使いは、それ以来行方知れずとなった。城ではすべてが慌ただしく準備され、今行われた結婚によって、ノロウェーの赤い雄牛の冒険と王の娘の放浪は一気に終わりを告げた。

3人の王女、自分の結婚相手について希望を述べる。末の王女は「ノロウェイのレッドブルでいいわ」と言う。

むかしむかし、3人の娘を持つ王が住んでいた。長女2人は高慢だったが、末の王女は優しく美しかった。ある晩、3人の王女が誰と結婚するか話していた。
一番上の王女は「私は王より下位の身分の者と結婚したくない」と言い、二番目の王女は「王子か大公を選ぶ」と言い、末の王女は「私はノロウェイのレッドブルでいいわ」と言った。

翌朝、玄関で恐ろしいうなり声が聞こえたので見てみると、そこにはレッドブルがいた。王と王妃は娘を救う方法がわからず、娘を年老いた鶏の世話係と一緒に送り出すことにした。娘はレッドブルの背中に乗せられ、大きな黒い森に着くと去っていった。娘と一緒に去って行った。そして、使用人たち全員を一人ずつ、それから二人の長女姫を送ったが、そのうちの一人も年老いた妻より良い扱いを受けることはなく、最後には末っ子でお気に入りの子供を送らざるを得なかった。

黒牛=騎士 だとはわからなかった岩波Ver…

最初に岩波版を読んだ時「面白い話だけど、黒牛が途中で消えたのは変わった話やな」と思いました(岩波版では「騎士=黒牛」だとする描写がなかったので)

ただ、岩波版の補足や他の書籍を読む限り、騎士=黒牛だと受容されているようでしたので、「おかしなおはなし」でもそのように説明いたしました。

《美女と野獣》の昔話と類似点の多い物語で、スコットランドの民謡が起源。それをジェイコブスが英語の散文に書き直したもの。フィリップ・シドニーが『アーケイディア』の中でこの物語に触れている。「ノロウェイ」はスコットランド方言で「ノルウェイ」の意味なので、元は北欧から伝わったものかもしれない。

岩波文庫「イギリス民話集」p.381

ちょっと気になるお話なので、色んな書籍を読み比べしてみたいと思います。「この書籍のバージョンが好き」などありましたらコメントで教えてくだされば幸いです。

交換可能だと思わしき部分

・3姉妹→3人の姫でも可

・魔女に持っていく手土産(?)
・魔女が運試しをしてくれる動機
・長女と次女を迎えに来る馬車の頭数(岩波版→長女は6頭立ての馬車/次女は4頭立ての馬車)(両者とも6頭の版もあり)

・悪魔→闇の聖霊でも可

・後半に登場する洗濯女(岩波版→運試ししてくれた魔女と同一人物)
・血だらけの服→血だらけのマント
・騎士=黒牛だと判明するくだり
・騎士と少女の結婚を阻んだ洗濯女&娘の処遇

ちょっとまって、絵本の「ノロウェイの黒牛」めちゃくちゃよかった。大人に推せる絵本…

↑こちらの絵本、めちゃくちゃよかったです。大人におススメできる絵本と言う感じ。ただ、上記で紹介したお話とは構造は同じなもののけっこう違う印象を持ちました。

コレ、個人的には「あっちのお話のこの要素とこっちのこの要素が組み合わさったら死ぬほど好みのお話ができるナ~」と思える箇所があったので、いずれ再話的なことをしてみたいかもしれ…ない…

「ガラス山」について補足

ゲルマン人を中心にして、むかしの人たちは死者たちの国をガラス山と考えていました。その信仰の名残が、つい最近まで民衆の間に残っていました。(中略)

後にガラス山は、死者の国から、小人、ニクセ、白い女、魔女など、超自然的存在者たちのすむところというように変化していきました。(中略)

ガラス山から救出するためには、まず山を登らなければなりません。ツルツルで手がかりひとつないガラス山の登山を可能にしてくれるのは、腕のいい鍛冶屋に作らせた鋭い爪のついた蹄鉄や鉄の靴、空を飛んで山の高いところにある扉の鍵をあへることができる鳥の援助などですが、それはそのほか忘れてはならないものに骨があります。…(星野瑞子)

(引用:1988年,日本民話の会編「ガイドブック世界の民話」p.255)

「ガラスの山ってなんじゃい」と思っていたのですが、そういう文脈があったのですね。

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