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「ヨハネの黙示録の名言」?構成、解釈の種類、他書簡との比較も紹介【同人誌をアツくする聖書入門】

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とりあえず名言っぽいのをざっと紹介

ヨハネの黙示録

「見よ、神の幕屋が人と共にあり、神が人と共に住み、人は神の民となり、神自ら人と共にいまして、

人の目から涙を全くぬぐいとって下さる。もはや、死もなく、悲しみも、叫びも、痛みもない。先のものが、すでに過ぎ去ったからである」。

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/21章3~4節)

ヨハネの黙示録

今いまし、昔いまし、やがてきたるべき者、全能者にして主なる神が仰せになる、「わたしはアルパであり、オメガである」

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/1章8節)

ヨハネの黙示録

この預言の言葉を朗読する者と、これを聞いて、その中に書かれていることを守る者たちとは、さいわいである。時が近づいているからである。

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/1章3節)

ヨハネの黙示録

「事はすでに成った。わたしは、アルパでありオメガである。初めであり終りである。かわいている者には、いのちの水の泉から価なしに飲ませよう。

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/21章6節)

ヨハネの黙示録

「見よ、わたしはすぐに来る。報いを携えてきて、それぞれのしわざに応じて報いよう。

わたしはアルパであり、オメガである。最初の者であり、最後の者である。初めであり、終りである。

いのちの木にあずかる特権を与えられ、また門をとおって都にはいるために、自分の着物を洗う者たちは、さいわいである。

犬ども、まじないをする者、姦淫を行う者、人殺し、偶像を拝む者、また、偽りを好みかつこれを行う者はみな、外に出されている。

わたしイエスは、使をつかわして、諸教会のために、これらのことをあなたがたにあかしした。わたしは、ダビデの若枝また子孫であり、輝く明けの明星である」。

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/22章12~16節)

ヨハネの黙示録

御霊も花嫁も共に言った、「きたりませ」。また、聞く者も「きたりませ」と言いなさい。かわいている者はここに来るがよい。いのちの水がほしい者は、価なしにそれを受けるがよい。

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/22章17節)

ヨハネの黙示録

この書の預言の言葉を聞くすべての人々に対して、わたしは警告する。もしこれに書き加える者があれば、神はその人に、この書に書かれている災害を加えられる。

また、もしこの預言の書の言葉をとり除く者があれば、神はその人の受くべき分を、この書に書かれているいのちの木と聖なる都から、とり除かれる。

(「新約聖書―ヨハネの黙示録」口語訳/22章18~19節)

ということで、一般的には「邪気眼」的なカテゴリで取り扱われている印象のある『ヨハネの黙示録』ですが、イエスをキリストと信じるクリスチャンたちからすると救いの書でもありますので、「名言」としてフューチャーするとどうも希望のある箇所に偏ってしまいます。肩透かしを食らったらごめんなさい。

「黙示録」の意味は「神からの啓示録」

キリスト教における「黙示録(もくしろく)」の「黙示」の意味は、「神が人に表し示すこと」です。「黙示」は「啓示」と同じ意味であり、「黙示録」とは、「啓示録」であると言えます。

なお、一般的な意味での「黙示」「啓示」は、人間の力ではわからなかったことを明らかにすること、あるいは、秘密が明らかにされること、という意味です。

「未来に起こる破滅的な災害」というイメージは『ヨハネの黙示録』から生まれた

「未来に起こる破滅的な災害」という意味合いで「黙示録」の語が用いられることが多いようです。これは、『新約聖書』に収められた『ヨハネの黙示録』で語られる、世界の終わりに起こる破滅的な災害の記述から喚起されるイメージによるものです。

(引用:「黙示録」の意味とは?成立時期や『ヨハネの黙示録』と獣も紹介ーTRANS.biz)

黙示録が書かれた紀元1世紀には「黙示文学」とよばれる文学ジャンルがあり、夢や幻によって終末や天上の光景を示していた。前2世紀から紀元1世紀には、(中略)当時の人々にとって、黙示録的な表現は馴染み深いものだった。黙示録がこれらの書と共有しているのは

①幻による象徴的な表現、
②現在は悪の支配下にあるので神の民は苦しみを受けるという時代認識、
③近い将来に神が決定的に介入し、悪が滅ぼされ新しい世界が実現するという期待

などである。

 しかし、黙示録は同時代の黙示文学をはるかに超えている。なぜなら黙示録ではメシアはすでに到来しているからである。サタンはこの世を手中にしているかのように見えるが、すでにキリストによって打ち破られており、その最終的な滅亡の日が近づいている。それゆえ黙示録には、現実への悲嘆よりはキリストの勝利による歓喜が満ちている。

(引用:いのちのことば社/岡山英雄「ヨハネの黙示録注解 恵みがすべてに」p.67)

「ヨハネの黙示録」は新約聖書の中でも特異な書物です。将来起こる出来事を描いている箇所は新約聖書の中ではこの書物以外にもあります。たとえば「終末」についてのイエス様の教えがあげられます(「マタイによる福音書」24章、「マルコによる福音書」13章、「ルカによる福音書」21章など)。しかし、このテーマに焦点を絞っている書物は「ヨハネの黙示録」だけです。
 聖書の中でこの「ヨハネの黙示録」ほど、その内容について様々な議論を巻き起こしてきた書物は他にありません。この書物を意味不明の幻が次々と出てくる本だとみなす人々の中には、この本をまるごと捨ててしまいたいと思っている人さえいます。(中略)「ヨハネの黙示録」について人々の意見が対立しているのは別に最近始まったことではありません。(中略)すでに初期の教会においても、「ヨハネの黙示録」は聖書に取り入れるべきではない、と考える人たちがいました。その一方では、まさに「ヨハネの黙示録」に聖書の他の書物以上の価値を見出す人たちもいました。

(引用:「ヨハネの黙示録」Bible tool Box


もっとおどろおどろしいところを求めている方はご自身で読んでくださればと思います。

『ヨハネの黙示録』の概要や構成

ここからは『バイブルナビ』という書籍をおもな参考資料として、構成やほかの聖書箇所との対比などお伝えていきます。探すときの参考になればと思います。

『ヨハネの黙示録』概要

書かれた目的:キリストがどのような存在かを明らかにし、信者に警告と希望を与える
記者:使徒ヨハネ
読者/宛先:アジアにある7つの教会と全地域にいる信者
執筆年代:紀元95年ごろ
執筆場所:パトモス
舞台/背景:ほとんどの学者が、ヨハネの言うアジアの7つの教会は、皇帝ドミティアヌス下に起きた迫害(90-95年)を経験してきたと主張している。ローマの権力者は、ヨハネをパトモス(アジア沿岸)へ島流しにしたようである。受肉したキリストの目撃証人であるヨハネは、栄光を受けたキリストの幻を見た。神はヨハネに、未来に起こることーーさばき、悪に対する最終的な神の勝利ーーを啓示した。
おもな登場人物:ヨハネ、イエス

(参考:バイブルナビp.2137)

そのほか

ヨハネの黙示録(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

「黙示録」の意味とは?成立時期や『ヨハネの黙示録』と獣も紹介(TRANS.biz)

▼みんなの「黙示録」OR「ヨハネの黙示録」についてのつぶやき

『ヨハネの黙示録』の解釈

南アフリカで神学生をされている「JapanMissionChanel(ジャパンミッションチャンネル=JMC)」さんの解説を載せておきます。さまざまな解釈を横並びで紹介してくださる、心強い神学生です。

また、こちらの「聖書プロジェクト」によるヨハネの黙示録解説も、アニメーションとナレーションによるプレゼンテーションがとてもよくまとまっていますのでよければご覧ください。

▽聖書プロジェクト Japanese

『ヨハネの黙示録』の構成

構成をお伝えします。…と思ったのですが、構成に関してはウィキペディアに詳しく載っていたのでこちらで書くのはとりあえず保留にします。

「ヨハネの黙示録#構成」(フリー百科事典「Wikipedia」)

<<スマホ版は横スクロールで読めます>>

第1章1~20節ヨハネがこの書を書くきっかけになった状況を物語る。
第2章~3章22節イエスが小アジアにある7つの教会に特別なメッセージを与える
第4章突然、ヨハネは天にあげられ、全能の神が御座に座っているまぼろしをみる
第5章ヨハネは、神が7つの封印をした巻物を小羊:イエス・キリストに渡す様子を見る
第6章1~8節小羊は封印を1つずつ解き始める。
封印が解かれるたびに、新しい幻があらわれる。最初の4つの封印が解かれると、異なる色の馬に乗った者たちがあらわれる。戦争・飢饉・疫病・死が彼らの行く手にある。
第6章9~11節第五の封印が解かれると、ヨハネは、天にいる殉教者(キリスト信仰のために死んだ者たち)を見る。
…ほりゅう…

『ヨハネの黙示録』を読み解く7つのポイント

王権のシンボルとして用いられる動物は通常「獅子」だが、この『ヨハネの黙示録』において、キリストは「小羊」としてあらわされている。小羊がこのようなシンボルとして登場するのは黙示録以外にない

ヨハネの黙示録は「吠え猛る獅子とその民の戦い」…ではなく屠られた小羊とその民の戦いなのである。

『ヨハネの黙示録』は新約聖書唯一の「預言書」である。(※「予言書」ではない)

①で触れたメシアとしての「小羊」の預言も、旧約聖書イザヤ書53章の預言の成就のひとつである。

『ヨハネの黙示録』は、旧約聖書の4大預言書、12預言書のすべての流れを汲んでいる。中でも頻繁に言及されるのが「イザヤ書」「エゼキエル書」「ダニエル書」「ゼカリヤ書」である。(+新約聖書の福音書における終末預言、パウロの終末預言なども)

※詳細は下スクロール先の「聖書のほかの箇所にも描かれている黙示録のできごと」項に掲載

『ヨハネの黙示録』は、あくまで「書全体が書簡である」という点もポイントである。2~3章の7つの手紙のみが書簡なのではなく、黙示録全体が諸教会に送られた手紙なのである。

2~3章はほぼ同じ形式で書かれており、↓

①宛先
②差出人(キリスト)
③賞賛
④叱責
⑤警告
⑥差出人(聖霊)
⑦約束(2章1節)
(『ヨハネの黙示録』2~3章における、7つの手紙の共通形式)

さらに、など、2~3章の手紙部分と、1章&4~22章部分は緊密に結ばれていると考えられる。

手紙(2~3章)③賞賛④叱責⑤警告
+教会の現状
関連する幻(11~18章)⑦約束20~22章の具体的な関連節
エペソにせ使徒にせ預言者(13章)生命の木の実22章2節
スミルナ死に至るまで忠実2人の証人(11章)第2の死21章8節
ぺルガモサタンの王座獣(13章)新しい名21章5節
テアテライゼベルという女大淫婦(17章)支配する権威22章5節
サルデス白い衣ハルマゲドン(16章)生命の書21章27節
フィラデルフィア試練の時の守り荒野の女(12章)神殿の柱21章22節
ラオデキヤ富と豊かさ大バビロン(18章)(天の)座20章4節

『ヨハネの黙示録』は、「恵みではじまり恵みに終わる」ように書かれている。

「恵み」「平安があるように」(1章4節)

「主イエスの恵みがすべてと共にあるように」(22章21節)

新約聖書の書簡の多くも「あなたがたに恵みがあるように」と終わるが、黙示録だけが「恵みがすべてと共にあるように」と結ぶ。

「すべて」(パンタ)とは、「すべての人々」のみならず、「すべてのもの」、万物、「天上、地上、地下、海上のすべての被造物」(5章13節)を指す。

『ヨハネの黙示録』は、「恵みの計画」の実現を語っている。黙示録のみならず、旧新約聖書全体の主題である。黙示録の末尾は、新約聖書の結びであるのみならず全聖書の最後の言葉であり、創世記と対応している

(※詳細図は下スクロールした先に作ってあります)

黙示録には神に背く者に対する厳しい裁きの幻が多くあり、それはユダヤ教黙示文学に特徴的な「人間界に対する厳しい二元論」を示しているように思える。

しかし、「③書簡としての統一性」項で示したように、黙示録は全体が書簡であり、すべての幻は「教会」に書き送られている。すなわち黙示録は、この書を読んでない者の運命について論じる書ではなく、この書を読むものに神の恵みにとどまり続けよ、と警告し励ます書である。

天←→地
神の国←→獣の国

の対比とコントラストもポイントのひとつ。地上の闇の王国は、キリストの来臨によって崩壊するが、それまでは民を誘惑する。

↓ 3年半の苦難(過渡期)11~13章
↓ キリストの来臨 19章
↓ 千年の王国(過渡期)20章
↓新天新地(永遠) 21章

『ヨハネの黙示録』は、遠い過去の物語ではなくはるか未来の予言の書でもなく、どの時代においても同時代的に読むことができる書でもある。

過去主義的視点執筆された90年代、教会は苦難の「3年半」の中にあったと考えられる。
未来主義的視点この「3年半」を、キリストの来臨直前の未来の期間と考る。「獣」の支配が全世界に及んだ時がその始まりとされる(ローマ帝国の支配はヨーロッパ周辺限定だったため)。ここから大患難時代に入る。
現代主義的視点「3年半」を、1世紀以後すべての時代(キリストの初臨~来臨)を示す象徴的な期間だとする。

「ヨハネの黙示録 #解釈」(フリー百科事典「Wikipedia」)

千年女優、ラスト、セリフ、考察、聖書、いつかみ、聖書解説、福音の文脈化第13話「千年女優」ラスト台詞の考察まとめ!ヨハネの黙示録と似てるってどのへんが?

『創世記』と『ヨハネの黙示録』の対比

④あくまで「恵みの書」であるということ』をあらわす対比表。

<<スマホは横スクロールで読めます>>

創世記ヨハネの黙示録
太陽が創造される太陽は必要ない
サタンが勝利しているサタンは敗北する
罪が人類に入り込む罪は消し去られる
人々は逃げて神から隠れる人々は永遠に神と共に住むよう招かれる
人々はのろわれているのろいは取り除かれる
罪への悲しみとともに涙が流されるもはや罪はなく、涙も嘆きもない
園と地はのろわれる楽園は回復される
人々は死ぬ運命にある死は打ち負かされ、信者は神と共に永遠に生きる
「初めに神が天と地を創造した」(1章1節)「主イエスの恵みがすべてと共にあるように」(22章21節)
(参考:いのちのことば社「聖書新改訳解説・適用付きBIBLEnavi」p.2173/岡山英雄著「ヨハネの黙示録注解 恵みがすべてに」p.12)

聖書のほかの箇所にも描かれている黙示録のできごと

…各書簡にブラウザで読めるリンクをしていっていましたが力つきました…ご自身でお調べください…

<<スマホは横スクロールで読めます>>

他の聖書箇所黙示録の箇所出来事
エゼキエル書1:22~284:2/3/10:1~3神の御座のまわりの輝く虹
イザヤ書53:75:6~8キリストが小羊として描かれている
詩編96篇5:9~14新しい歌
ゼカリヤ書1:7~11/6:1~86:1~8馬たちと騎手たち
イザヤ書2:19~226:12/8:5/11:13地震
ヨエル書2:28~32/使徒言行録2:14~216:12月が血のように赤くなる
マルコによる福音書13:21~256:13空から落ちる星
イザヤ書34:1~46:14空が巻き物のように巻かれる
ゼパニヤ書1:14~18/第一テサロニケ5:1~36:15~17逃れられない神の憤り
エレミヤ書49:35~397:1さばきの四方の風
ルカによる福音書21章20~2411:1~2聖なる都エルサレムが踏みにじられる
ゼカリヤ書4章11:3~6証人としての2本のオリーブの木
ダニエル7章13:1~10海から出てくる獣
第二テサロニケ2章7~14節13:11~15邪悪な獣が行う驚くべきしるしと奇蹟
エレミヤ書25章15~29節14:9~12神の怒りの盃を飲む
イザヤ書21章1~10節18:2~3節「バビロン」が倒れる
マタイによる福音書22章1~14節19:5~8節小羊の婚宴
エゼキエル書38~39章20:7~10ゴグとマゴクの争い
ヨハネによる福音書5章19~30節20:11~15すべての人へのさばき
エゼキエル書37章21~2821:3神がその民の間に住む
イザヤ書25章1~8節21:4私たちの涙は永遠にぬぐいさられる
創世記2章8~14節22:1~2いのちの木
第一コリント13章11~12節22:3~5私たちは神に対面する
ダニエル書7章18~28節22:5信者たちは神と共に永遠に統治する
(引用:いのちのことば社「聖書新改訳解説・適用付きBIBLEnavi」p.2151)

おもな参考書籍

BIBLEnaviディボーショナル聖書注解


ヨハネの黙示録注解~恵みがすべてに~

ちなみに、岡山英雄著「ヨハネの黙示録注解 恵みが豊かに」は、値段が高騰していたため、2019年出版のこちらがおすすめかも。


小羊の王国[改訂版]

参考にできる点と課題点を詳しくレビューしてくださっている方がいるので、レビュー欄もおすすめです。(くわしく知りたい人むけ)

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